初体験尽くしの解禁釣行

【年月日】2003.3.1〜3.2
【気 温】未計測(多分5℃前後)
【水 温】未計測(多分5℃前後)
【天 候】雨のち大雨暴風のち快晴

<写真:今年も解禁!早春の渓>

 今年も渓流釣の解禁がやって来た。
ただ今年は今までとチョット違う“アタリ年”なのである。
解禁日3/1が土曜日=会社が休みなのである。
有給休暇を出して上司にブツブツ言われながら解禁を迎えるのではなく、 正々堂々何の気兼ねもなく、この日を迎えられるって事がこんなに清々しい(^_^)とは 思ってもいなかったのも、また事実である。
3/1が休みということは前日から車止めに向かい、宴会・・・
そして、3/1は渓泊りでまた宴会→3/2も早朝から爆釣で、帰宅後また宴会・・・
と、なんともファンタスティックなカレンダーになっているのである。
したがって、前日、いや、その週から金・土・日の予定を何回も何回もチェックし、 万難を排して解禁前夜を迎えるのが、この恵まれたカレンダーへの感謝に他ならない(爆)。

 とは言え、今回の“2003解禁釣行”に当たっては、周到な準備をして来たと言っても 過言ではない。
解禁前鍋デポ歩きと称して、 テン場での夕餉用にナベ(本格南部鉄製)をデポしたり、 その鍋で楽しむべき食材を厳選したり、飲む酒を吟味したり、 当然、釣道具の整備を怠らず・・・と、まさしく 遠足前のウキウキ小学生真っ青の大人が5人この日を迎えたのである。
その5人とは・・・(敬称略)
・KBG:豪華食材担当
・R-man:天気担当
・SNB:山暮らし全般相談役
・GGM:食材担当
・オイラ:爆睡担当
各自それぞれ、月末の会議をブッチギッたり、前日から有給休暇をとったり、 仕事中に食材購入に行ったりと、正しい源流マンの心得に 則り、役割を確実に果して集合したのである。
ちなみに、何度か山にご一緒しているメンバーではあるが、今回の集合時間が 今までで最も早かったことは言うまでもない。

 車止めに着いたのは23:00頃。すかさず“前夜祭”で明日以降の釣果(爆釣)を 祈願する。前回の反省を活かし、そこそこで切り上げるが、 夜空には満天の星が 瞬いていた・・・
天気予報によると『翌日の降水確率は100%』にもかかわらず・・・である!

<写真:ナンデ雨なんだろう?到着したテン場で>

 04:30・・・ふと目が覚める。
愛車レオーネのドアを開け、右手掌を夜空に向けると、冷たい感覚が・・・
あ、アッ、雨だ・・・(-_-;)
しょうがないからまた寝る。
淡い期待を抱いて起きた05:00・・・今度は手を出すまでもなく、レオーネのルーフに
ヴィタッッ
という何ともイヤな音がしたので、 また寝ようと思っても眠れなかった・・・
 しっとり雨の中、06:00には5名が起きて、
「オレら車止め宴会にすっから、デポ鍋とって来てくれよ!」
「解禁じゃなきゃ、行かねぇよなぁ」
「やっぱり温泉宴会にしよう!」
などと、それぞれが好き勝手なコトをほざきつつ、何だかんだ言いながら、 ザックを背負って出発。

<写真:今回大ヒット“お好み焼き”>

 オイラは恒例により車止めに御神酒を奉げ、今年の安全釣行を祈願した。  雨でスリッピーなガレや岩場をクリアし、林道下降点には思ったより早くに着くが、 雨も思ったより強くなっている上に、山道には雪もついており、スピーディーかつ慎重な 下降となる。
テン場到着時には、ドシャ降りに近い状態で、体も冷え切ってた。
早速、雨凌ぎのタープを設営し「とりあえず乾杯だよね!」と 寒い中、ビールで乾杯!乾杯ビールが濡れた体を芯から冷やしてくれた(爆)。
「寒いから釣止めて飲もう!酒だよ、酒!!」という弱音を漏らすものもいたが、 何せ今日は「解禁だよ、解禁。特別な日なんだから!!」と 言うことで、11:00に昼ご飯を済ませ、 カッパから雨が染み込みズブ濡れの体で、本降りの雨の中を竿を出すことにする。
あまりの雨のため、毎年とるキンパクも今年はとらず、ドバミミズでの解禁となる。
 余りの寒さに体全体が大刻み(小刻みではないのである!)に震えるため、 魚信なのかナンナノカ、さっぱり分らない状態ではあるが、 さすがそこは釣り師!(笑)
それぞれ2003年の初物(ヤマトイワナ)をゲットし、13:00前には納竿。
 オイラの初物はピンシャンの8寸アマゴ。
サビは全く入っておらず、パーマークが綺麗に浮かび上がっていた。
「ドロッ」という解禁当初独特の魚信で、アワセをくれてもそれほど抵抗もなく、 「アァァ」という顔をして釣られてしまったアマゴちゃんなのである。
ちなみに初日は寒さと大雨のため、デジカメで初アマゴの映像を納めることが出来なかった。
 その後、この渓の最高の宝物“ヤマトイワナ”とも対面でき、 2003年は解禁初日からヤマトイワナとアマゴの両方の顔を眺めることが出来る 素晴らしいスタートとなった。

 さて、素晴らしい解禁は13:00でピリオド・・・
後は、宴会あるのみ!なのである。
乾いたシャツに着替えたときのみんなの顔は本当に幸せそうだった。勿論オイラもそうである。 高保温速乾性の薄手のシャツでも何でこんなに暖かいんだろう・・・と思ったのも束の間、 改めて乾杯のビールが喉から食堂、胃とかき氷を一気食いしたときのように、 冷たい固まりが落ちていくのが分るのである。
 かくして宴会の火蓋は切って落されたのである・・・・・・

 今回の宴会メニューは空前絶後史上最大規模の豪華さである。
ある男性釣師の時間的変化と共にその一部始終をお伝えすることにする。

【SCENE仰天-1】
こ、こ、これがぁぁぁ・・・
【SCENE仰天-2】
こ、こ、神戸牛ですか!
【SCENE−1】
神戸牛のためなら仕込みも
ヘッチャラだモンねぇ
【SCENE−2】
シャブシャブしちゃうぞぉ〜
【SCENE−3】
イイのかなぁ?

【SCENE−4】
ムフフッ
【SCENE−5】
ウォリャァァァ
【SCENE−6】
ガーハッハァァ

【SCENE−7】
釣りもするんだけど・・・
【SCENE−8】
朝飯はどうっすか?

【SCENE−9】
もしかしてオレって・・・
【SCENE−10】
バテ男っすかぁ?
【SCENE−11】
水だよ、水!
【SCENE−12】
ヤルときゃヤルのよ!

<写真:フライパン焚き火>

 13:00から宴会をはじめ、酒漬け、食い通しであったため、19:00にはお開きとなる。
外で焚き火も出来ないため、何となく心寂しい宴会となったが、フライパンの上で、 唐揚の油を吸わせた吸着材をベースに小枝を盛って“ナンチャッテ焚き火”をやり、 暖をとって寒さを凌ぐという新技の開発にも余念がなかったのである。
ますます強くなる雨足に少々たじろぎながらもテントの設営をはじめる。
オイラはキャンプ用のテントは持っていたかコンパクトな山用のテントは持っていないため、 共用をお願いする。今の山用テントは3人用でも男性の太股くらいの大きさで1kg前後と 軽量コンパクトに設計されており、簡単にザックに収まってしまう。
ボーナスでオイラも買おう・・・と密かに誰にでもなく誓いを立てながら、寝床の準備をする。
飲み残しの焼酎を寝酒に煽りながら、それでも20:00過ぎにはシュラフに潜る。
タープを叩く雨はバスドラムのような低い大きい音に変っており、 ヘッドライトで渓を照らすと、川幅イッパイが濁流と化していた。
明日の釣は大丈夫だろうか???
『降水確率100%の大雨は納得するが、天気予報快晴で雨が降ったら・・・』と 若干の不安を抱きつつR-manの顔を覗きこむが、R-manは天使様かと思われるような にこやかな笑みを我々に返して下さったので、みんな安心して床に就いたのである (テンテンコー)。

 バリバリッ、バァーン
という凄まじい音で目が覚めたのが21:30頃。
「どうせブルーシートの裾が捲れたんだろう・・・」と勝手に思い込み軽視したオイラは 一瞬目が覚めたのであるがすぐに寝てしまって分らなかったのであるが、 後から聞けば、タープが吹っ飛んだとのこと・・・台風並みの風雨・雷雨だったらしい(-_-)
それもそのはず。家で新聞を見ると、埼玉では死者が出たほどの暴風雨だったらしい。
張り直しをして頂いた方、お手伝いもせずに寝呆けていてスミマセンでした。
 3人用のテントに3人で寝ると想像以上に暖かく、むしろ暑いくらいのときもあった。 共同釣行のありがたさを改めて感じた瞬間でもありました。

<写真:翌日のテン場の朝>

 3/2、明けて日曜日の05:00前には目が覚める。
都合8時間〜10時間寝ていることになるから、この時間に目覚めても何の不思議もない。
空を見上げると満天の星。「山に来てよかったぁぁ・・・」と感動する瞬間である。
昨日の怠慢労働のお詫びも含めて、焚き火を起そうと小枝を集め始めるが、 途中でヘッドランプがきれ、焚き付けのガムテープもなくなってしまう。 種火の下と両サイドに太い巻きを置く・・・という焚き火の鉄則を知らずにトライしたため、 一向に火が点かず、結局、皆さんの手を借りることになってしまう。

<写真:コレでもか!と晴れ渡った青空>

 焚き火に火が点いた頃には、山際から「コレでもかッ!」というほどの青空が 顔を覗かせ、昨日の台風みたいな風雨が本当に嘘のようである。
水量も若干ではあるが治まって来ており、日差しの差し込む渓は初夏を思わせるような 温かさである。

 焼酎、ブランデー、レギュラーコーヒーなどで渓のセレブ5名は 朝の宴(ここでは“うたげ”と読んで下さいね ^o^)=モーニングブレイクをする。
それと同時並行して釣り糸を垂れるもの数名。
みなさん寝間着にビーサンという超お気楽スタイルにもかかわらず、青空の下での 釣を楽しんでいた。オイラも初っ端9寸ヤマトが顔を覗かせてくれ、笑顔の モーニングブレイクとなる。

<写真:特製スタミナ丼とドン汁>

 美味!GGM特製スタ丼&豚汁で腹を満たし、 撤収に入る。
「ウォォ−ッ」
嗚咽とも言える絶叫が木霊する。昨日の雨で濡れた行動着を着ると、さすがに冷たい。 オイラは“濡れ着を背負うよりも、着て動きながら乾かしてしまう”派なので、 「ホッホホ−」などと意味不明の笑いを飛ばしつつ、スバヤク濡れ着を身につける。
あれだけの食材の分だけ重量は減るはずなのに、むしろ行きより重い気がする・・・という 御仁もいらしたようだが、「気のせいだよ、気のせい!」と周囲に一蹴され、 山道を登り始めたのが10:00過ぎ。急な尾根の直登から始まるこの山道は 結構体力を消耗する。文句を言いながら林道に着いたのが11:00過ぎ。 1時間強の登りは温泉と生ビールを彷彿とさせるには十分過ぎるのである・・・
帰りの林道は下りでもあり、スキップで下る(爆)。

 実はこの解禁日翌日、渓泊りは出来なかったかが、3/2(日)早朝車止め着で “BNT”がオイラたちよりも下流部に入渓しているのである。
13:30車止めで合流!という壮大(でもないが・・・)な経過があったのであるが、 雨で濡れた装備の撤収に時間を食い、その時間には間に合わなかった・・・
 途中、BNTからの不吉なメッセージが残されている箇所があり、 誘拐犯が身代金の受渡し場所を指図するように、 次から次へと残されたメッセージを読みながら進む。
「レオーネのバッテリーNG」とのメモもあり、 「BNT特有のジョークだな。 タチが悪いよな、この手の冗談は。『お前んちの前、通ったら火事だったぜ!』 なんてノタマウ小学生みたいだよな!」なとど笑い飛ばしていたら、 本当に車内灯がつきっぱなしであった。
マル2日間つきっぱなしだったことになるが、イグニッションをまわすと、 イッパツでエンジン始動!
逞しきかな、レオーネ!

 帰路はTシャツで日差しの中を走りぬけ、BNTとの待ち合わせ場所に向かう。
「やぁやぁ、どうもどうも。どないでしたか?」
「さいでんなぁ。水泳しちゃいましてねぇ・・・」
「そりゃ、けったいな・・・解禁早々派手でおまんなぁ。」
「その拍子に竿も折れちゃって・・・」
などと二言三言会話を交わし、温泉直行。
湯船に浸かりながらの釣談義もオツなもので、その後の、生ビールを煽りながらの 釣談義はコレまたオツなもので・・・

 こうして、2003年解禁は盛大に内に幕を閉じたのでした・・・
今年も安全で楽しい渓行きとなりますように!


●2003解禁釣行初体験リスト●
・解禁に渓泊まりをした
・解禁日当日が暴風雨だった
・キンパクをとらずにドバミミズでの解禁となった
・13:00からの宴会
・渓でしゃぶしゃぶパーティー。しかも神戸牛!
・渓でテント泊まり
・プライパン焚き火
・鉄鍋吊して自家製三脚での料理
・上流下流での同時解禁

2003年解禁釣行でオイラを楽しませてくれたヤマトイワナ

・・・・・・みなさんの釣行記はこちら!・・・・・・
“BNT”レポート
“R-man”レポート
“GGM”レポート

ヤマトの独り言
バカ寒い中、ご苦労さん。頭が下がる思いです、ハイ・・・

Fishing Indexへ

inserted by FC2 system