2014山援隊春渓に遊ぶ
 さて、やって来ました2014GW。
今年は山援隊は飛び石連休なので、最初の土日に一緒に遊ぶことにしました。隊長は中学入学で部活が始まる前、副隊長と事務局長は水泳の練習を休みました。オイラの都合と合わせ、この4人が一緒に渓に行けるのはこのタイミングしかなさそうだから・・・

 ってな訳で、4/25(金)の夜立ちで車止めに向かいますが、この日の脚は軽(泣)。脚を十分伸ばして寝ることは出来ないので、座ったままor座った状態で横に倒れて寝ます。思いの外、グッスリ寝ていたようで、4/25(土)の朝5:00には起床。作ってきたおにぎりを食べて、肌寒い中、06:30に出発です。

 林道を歩き、山菜を探しますが、どうも見つからず・・・とうとう、吊り橋まで来てしまいました。前回来た時は吊り橋の真ん中にシカの糞がありましたが、今回は糞もなく、悠々と吊り橋を渡って行くことが出来ました(笑)。電波塔を過ぎ、酷くガレた斜面を登り、山小屋で休憩したのが、09:30。ここまで3時間はなかなかのペースです。目的地まで150分とあるので、12:00到着かな?持ってきたお菓子で腹ごしらえして、再び歩きます。

 そうそう、山援隊はシュラフと着替え、ヘッドランプ、お菓子は自分持ちで、竿と食器・飴玉はまとめて隊長が持ってくれています。鮎タビも今回事務局長が買い、全員買い揃えましたが、事務局長に合うサイズがなく、運動靴と併用です。ザックはそれぞれのサイズに合った(?)ものになっているような気がします(笑)
 小屋に着いたので、おにぎりを食べて、イップク・・・と思っていたら、「釣りに行きたい!」だって。疲れを知らない山援隊。副事務局長もブカブカの鮎タビに履き替えて、沢に降りて行きます。
 自称、カワムシ採り名人の隊長・副隊長に今回は事務局長も加わり、エサ採りです。
 主流との出会いまで下り、仕掛けを作ります。

 山援隊にオイラからイワナ釣り講義。泡の向こう側、岩の下、流れのゆるい所・・・おもりをドボンと落として、チョッと引き上げてみよう。
 イワナが掛かったらコツコツ、ドロドロって感じがするから、そうしたら、竿をチョッとあげるんだよ。これをアワセって言うんだ。大きく引くと、上の枝に引っかかっちゃう気を付けて・・・ナンテて言って、第一投は隊長。イイポイントにエサが入ったようです。
 それを見届けて、副隊長の仕掛け作りに掛かります。
 「釣れたよ〜」
下を向いていると、隊長の声が響きます。竿がしなっています。駆けつけるとイワナが掛かっています\(^o^)/
隊長、初物賞を受賞です!
 「こんなに簡単に釣れちゃうの?」と感想を漏らす隊長。
世のイワナ釣り愛好家にひっぱたかれるぞ(笑)

 「イワナはね、脚で釣るって言われてるんだ。長い距離を歩いて、あんまり人が来ないところ・・・それはね、イワナの警戒心が薄い所なんだよ。そこまで来て、タイミングがイイと、釣れることがあるね。1日釣っても一匹も釣れない人もいるからね。それから、イワナは人の姿を見ると、しばらくエサを食べなくなっちゃうからね。それくらい警戒心が強いんだ・・・」と、オイラのイワナ釣り講義。

 それが功を奏したかどうか、ポイントを変えるとまたもや隊長にイワナが掛かりました。今度は持ち方を変えて、記念撮影。
 渓流沿いを竿と仕掛けを持ってヒョイヒョイ登って行きます。運動神経は人並だけど、こう言う場所を歩くのはホント、上手いね、隊長は。

  隊長が勝利の雄叫びをあげ、悦に浸っているころ、副隊長は釣れずに落ち込んでいました。
 カワムシはね、お尻から針を指して、脇腹に出すんだ。川に棲んでいるイワナだから川に棲んでいるムシが一番イイエサだと思うよ、とオイラのイワナ釣り講義のあと、オイラと一緒に竿を持ってポイントにエサを投入。
 流れの裾にエサが行ったところっで、目印が止まりました。上げるとイワナが掛かっています。

 これでは副隊長が釣ったことにならないので、次のポイント。一緒にエサを投入し、副隊長に竿を持たせます。事務局長と話していると、「お父さ〜ん!」と副隊長。

 竿がしなっていますねぇ!
なかなか、上がって来ません。
流れの中を見ると、大きなサイズのイワナが掛かっています。下流でタモに収めると、ナント9寸のイワナ。

副隊長、大物賞、獲得です。おめでとう!
 実は副隊長の一匹目はこちら。
カワイくて小さいイワナでした。オイラと一緒に釣ったイワナです。横で隊長が釣っているもんだから、ライバル心に火が付いたようです。「今度は一人で釣ってみるか?」と声をかけると、鼻の穴がビクッと大きくなったのが印象的でした。副隊長が、「やったるで!」とスイッチが入ったときの特徴です。

 ハヤ釣りの時は、副隊長が隊長に先行したけど、源流では隊長の方が調子がイイ。副隊長は脹れっ面だけど、こればっかりは仕方がないね(笑)
 それでも、副隊長にもイワナが掛かったんだけど・・
「アユ?」いやいや、イワナって言うんだよ。隊長に説明した時、聞いてなかったな(笑)

 さて、まだ釣っていないのは、事務局長です。
しばらくは、隊長・副隊長が釣るのを見ていましたが、2人が釣れると、「私も釣りた〜い」。ホラ、来た(笑)。

 「事務局長にも釣らせてあげたいから、竿を一本貸して。隊長・副隊長は二人で一本の竿で釣ってよ」と頼むと、快諾。さすが、釣っている人は違うね、余裕だね(笑)
 奥には隊長、副隊長が次のポイントを探して、上流に上流に登って行きます。なんとなくイワナがいそうな場所を分かるようになってきたようです。

 さて、ブカブカの鮎タビで岩場を器用に歩く事務局長と一緒に岩陰からエサを投入します。一緒に竿を持っていると、コツコツと魚信が・・・「コツコツしたの分かる?」と聞くと、ニコッと頷く事務局長。一緒に竿をあげると、しなるしなる。

事務局長、一発賞、おめでとうございます!

支流と主流が交わる所で記念撮影。よく釣りました\(^o^)/


これだけあれば、夕餉は楽し!

 途中、にわか雨が降り肌寒い思いをしたので、小屋に戻って着替え、焚火です。出発前に、小枝をたくさん集めておいたので、雨後でも勢いよく火が付きます。さらに、たくさんの倒木を集め、料理も出来るようにします。

 登山道の脇に太い木を置き、焚き付けに火が付いたら、枝の細い順番に積み上げていきます。
 かつて、渓の翁や渓父に教えてもらった焚火の起こし方をオイラから山援隊に教えます。こんな時間が、オイラに採っては何とも楽しい、かけがえのない時間です。こんなオヤジに山奥まで付き合ってくれる子どもたちに感謝です。

 おっとっと、腹を空かせた山援隊が待ち構えているので、オヤジが余韻に浸っている暇はなかったっけ(笑)。今夜はイワナの刺身、天婦羅にパスタにします。 
 イワナを捌いて戻ってくると、「釣ってきたの?」・・・オイオイ、皮まで剥がされて釣られちゃうイワナって?と突っ込むと、「そうか・・・」と冷静さを取り戻す副隊長。副隊長が釣った大物を刺身に、他を天婦羅にして全て美味しく頂きます。パスタは出来たそばから、たちまち山援隊の胃袋に消えていきます(笑)。
 オイラは山援隊が頬張っている姿を肴に、ビールをグビッとやりながら、これまた悦に入っています。

イワナの頭天婦羅、美味い!

山援隊の山宴会!
4/26は20:30頃、みんな就寝。良く歩いたから疲れたね。明日は山頂を目指そう!


翌朝は、オイラが04:00起床で焚火です。しばくすると隊長が起きてきました。
「これだけ寝れば十分」とのたまわっていました(笑)
 飯盒でご飯を炊き、イワナの蒲焼とシーチキン玉子炒めで朝ご飯。汁物は粉末味噌汁とお茶漬けのもと湯煎。隊長はこれが気に入ったようでした。
 小腹が空いたときにと思って用意したフランスパンも昨夜と朝でたちまちなくなりました(笑)
 十分腹ごしらえして、さて、山頂に向け出発です。

今年は雪が多いので、道々、難儀します・・・

事務局長も元気に登ります。ホコリタケは」気に入ったようです\(^o^)/


展望地点から眼下を望みます。

 隊長、副隊長は鮎タビで、事務局長は運動靴で残雪の斜面を登ります。事務局長に「運動靴と鮎タビ、どっちが歩きやすい?」と聞くと、運動靴と言うので、致し方なく雪上運動靴登山。あれだけ、ブカブカじゃ仕方ないか?

 そうは言っても鮎タビだって雪の上は滑ります。ところどころ、転びながら、2,000m位まで来たところで、引き返すことにしました。山道の全てが雪になってしまい、土にエスケープすることが出来なくなってしまいます。この装備では危ないので、山小屋に戻ることにしよう!

 途中、鎮座するお地蔵さんにお参りして、安全を祈った直後、副隊長が不用意に蹴落とした石が事務局長の右脹脛に命中。大泣きする事務局長。あれほど、上から石を落とすな!と言い聞かせたのだけど、こういう環境では楽しさが先行しちゃうんですよね、まだ、子どもですから。隊長、副隊長を叱っていると、事務局長のダメージも大したことがないと分かったので、隊長・事務局長を先行させて下山します。

 視界が開ける場所では雪を被った山々がキレイに見えます。 山小屋に着いたら、何しようか・・・と思っていたら、隊長が「釣り!」とのこと。昨日の釣果で味をしめたようです。山渓中毒者1名追加となりました(笑)。ランチはざる蕎麦と決めていましたが、上手くいけば、イワナ天付きだな!

 「顔の丸いのはメスだから逃がそうな。何でか分かる?」と聞くと、「卵産むからだよね!」と隊長。昨日はそう言っていたのに、今日釣りあげたイワナの頭を岩に打ち付けて〆てました(笑)。これでイワナ天付きざる蕎麦決定!
 隊長のイワナ釣りの姿も様になって来ました。釣れるという経験が釣りに向かわせる姿勢や雰囲気を変えるんですかね?

 この日は、山援隊がイワナ釣りを楽しむ傍らで、ウイスキーの水割りを飲んでマッタリすると言う、オイラが思い描いてた贅沢な時間を過ごさせてもらいました。子どもが出来て、一緒に山や川に行くようになってから、いつかはこう言うシーンに浸りたいと思っていたものです。山援隊みんな、イワナを釣ることが出来て、オイラは渓水割のウィスキーをグビッとやる・・・


 来て良かった、また来たい・・・山と子どもたちに感謝です。


帰りたくないけど、帰りますか!


“ん”の字をひっくり返したように伸びる落葉広葉樹。

 2日間、素晴らしい天気でした。
山小屋の前を通る登山者に、隊長は「オレ、魚釣ったよ」と話しかけたようです。登山者数人から、「何が釣れるんですか?」と聞かれたので(笑)。イイねぇ、隊長。

 事務局長は運動靴というハンディキャップをもちながら、不釣り合いに大きいリュックサックを背負い、よく歩きました。

 副隊長は、「山登りや渓流が好きで、お父さんが『渓流行くぞ!』と言うと喜びます」と書いた自己紹介カードをクラスの掲示板に張ってありました。存分に楽しんでくれたかな?

 隊長は大活躍かつ面目躍如の2日間でした。釣って良し、担いで良し、食べて良し(笑)、さすが、隊長です!

 オイラは、大満足の2日間でした。山援隊が釣れると、自分が釣れるよりも嬉しいし、酒も美味い。子どもたちに心から感謝です。

 オイラたちだけこんなに楽しい思いをしては留守番をしている家族に申し訳ないので、たくさんタラの芽をとって家路に着きました。マルイエ醤油川根本家で醤油と味噌を買い求め、お土産にします。
 ランチは11:00に食べたので(イワナ天付きざる蕎麦は写真を撮り忘れました)、19:30に家に着いた時には山援隊は声も出ない状態でした(笑)。即座に採ってきたタラの芽とフキノトウを天婦羅にし、家族で頂きます。天然ものの歯ごたえを家での楽しみます。

岩場も上手くヘツリました!


また来よう!


二日間の疲れを癒して、家路を急ぎましょうか!

2014山援隊春渓、大満足の2日間でした。みんな、ありがとう!

渓に棲むTOPへ 山遊伝のTOPへ


inserted by FC2 system