"○○記念"とか"初○○"って言うのは、得てしてそれが済んでから「アッ!」と気がつくもの。
結果オーライなんだけど、「それでもイイじゃないか!」と帰り道で自分を納得させたこの釣行。
実は、今シーズン最後の渓泊まりは、40歳になって初の渓泊まりだった・・・
 バカなが隊とは何度も釣行を重ねてきたけど、ルアーマン浅川さんと2人で先行みっちゃん後発と言うスタイルも初めてと言えば初めて。

 1ヶ月位の間、満足な雨が降っていないので、渇水気味の流れを見ながらのアプローチ。
8月に探すのに困らなかったキノコは、跡形もなくなっている。「キノコって乾燥すると黒くなるんだ」
ブツブツ言いながらテン場に到着。手前に先行者のテントがあったけど、釣りに出かけているのか留守。いつもの場所にテン場を作り、薪集めを済ませ、釣りに出掛ける。
 明るいうちにテン場に戻ると、既に浅川さんが焚き火を起こしていた。着替えて一杯やり、"今年最後"と言う免罪符でイワナちゃんを〆る。間もなく、みっちゃんが合流。先行者と談笑し、「宴会に誘ったよ」とのこと。焚き火が最高潮になったころ、千葉から来たKさんが釣り姿のまんま登場。
 「まるで街の居酒屋ですね!」とボクらには最高の褒め言葉を頂く。酒を勧め、身を切って情報を得ようとするイヤらしい地元釣師ならぬ飲み師と真っ暗になるまで宴会に付き合ってくれたKさん・・・ご自身の事を惜しげもなく話してくれたけど、ボクらは名前すら明かさず、ただただ聞き耳を立てていた(爆)。真っ暗な流れを渡渉して戻っていったけど、転ばなかったかな?食い散らかしたボクらのテン場と比べ、小綺麗に片付けられたKさんのテン場はお手本そのものだった。

 翌朝、カロリーフリーはならぬストレスフリーの状態で出発。前回、枕になったザイルを今回は滝上の流れに行くために使おうと心に決め、歩き始める。上流部も水は少なく、渡渉に苦労する場所はないので、今後のテン場を物色しながら釣り上がる。

初挑戦 イワナのカルパッチョ
タマネギを水に晒せばモアベター

 ルアーマン浅川さんのシンキングミノーへの食いだけはイイようで、テンカラのオイラとフローティングミノーのみっちゃんは針も気持ちもシンキング・・・。

 Kさんが「地元の人たちが4人で入っていたみたいです」と言うテン場だろうか、ゴミが散らばっている。ブルーシートをめくれば、ずっと前からありそうな毛布が・・・
 汚い光景とは対照的に、上を見上げれば、ナンちゃって三段紅葉の清清しさったらない。

 結局、前回同様、滝上チャレンジにはタイムオーバー。前回の教訓の欠片も生かしていないんだけど、「次回の遊びを残しておこう!」とこれまた、前回と同じ負け惜しみを残し、渓を下る。

 テン場に戻ると、Kさんはまだ釣りに行っているようで、キレイなテン場は健在。「こっから千葉まで帰ると、一体何時間かかるだろう?」と人を気にすることで、自分たちのバテ度を棚に上げしようと試みるが、身体は正直だ(笑)

 別世界で"エロカッコイイ"ってのが流行ったけど、これって、"ダル気持ちイイ"って言うんだろうな?などとニヤケつつ、下山。
 みっちゃんが「採ると思ったから・・・」と見過ごしてくれたムキタケを見逃し、別の場所で流れる間際のムキタケを採って帰る。

 小学校の校庭の池で鯉を釣って、担任から「オマエは釣り禁止だ!」と言われた・・・「釣りしてるとこ見つかんなきゃイイじゃん」と思って、翌夕から近所の川でハヤ釣りをしていた。
 父さんのアユ釣りに着いて行き、「オマエ、駆け上がりを釣るのが上手いなぁ」と褒められて、得意満面になっていた。
 こうろん(糠瓶)で採ったタイリクバラタナゴをペットショップに売って小遣い稼ぎをしていた。
 捕まえたミミズ1匹で、何尾のフナが釣れるか楽しんでいた。
 父さんと葦の生え際にブッタイをかって追い込み、ドジョウやカジカを獲って佃煮や柳川にして食べていた。
 
 そんな釣りや川遊びの想い出があって、今は、山渓に夢中な自分がいる。つくづく「イイ悪いじゃないんだよなぁ・・・」とムキタケのバター炒めをツマミに飲みながら一日を振り返る。子どもたちの「お父さん!」と缶ビールを注いでくれる声で我に帰る(笑)



未だに、家で飲む発泡酒を"壇れい""桃井かおり""ウッチー"かも決められないボクだけど、
40歳にして何に迷わなくなったかと言えば、「やっぱり山渓が好きだ!」と言うことか。
それがハッキリしただけでも、満足満足。

>>>みっちゃんの釣行記にジャンプ


inserted by FC2 system