エッへん、悦楽の時・・・


会話が出来そうな焚き火だ
 9月の3連休。
渓シーズン最後のアガキが出来る2泊3日を企んだ。イワナ、キノコ、酒など、全てにドップリ浸かろうと考えて家を出た。

 前日が接待のため、前夜車止め不能となり、当日昼出発で車を降りると既に車とポケバイの山。気にならないと言えば嘘だが、大勢に影響はない!と歩き始める。途中すれ違った釣り人に上流の話を聞き、沢がカブッていないことにが分かりホッとしたので、歩を早めると、途中、夕間詰めで釣った尺モノを捌いている別パーティ2人組に会うが、何故か気の焦りはない。
 テン場を作ると帳がおり、先行者でイワナも出なかったが、キイロイグチとチタケをナス、ミョウガ、油揚げと一緒に砂糖&醤油で炒めたものと、初亀 秋あがり(ひやおろし)が良く合う。
「焚き火でチビチビやるもの今シーズンは最後かな?」と思うと、いつも早々に襲ってくる睡魔も今日は一休みしてくれたらしく、マッタリとした夜長を過ごすことができた。

 翌朝、ハムエッグで飯をかき込み、フル装備のザックを背負って歩き始める。みっちゃんと浅川さんは1泊で帰るとのことだが、天気さえ許せば、オイラはもう1泊しようと考えていたのだ。
 
 ともあれ、今日は一日釣三昧。
水面を割る瞬間、反転する瞬間が見たい・・・テンカラに拘って行こう。
 さて、大方の天気予報を裏切って快晴のこの日、思い思いに釣りを楽しむ。
 浅川さんはエサ、みっちゃんとオイラはテンカラで挑んだが、エサとテンカラへの反応は50:50位だったろう。
 みっちゃんのこの満面の笑顔は、テンカラからエサに変えた直後のもの。浅川さんに「テンカラじゃ釣れない負け犬だ!」などと罵られていたが、そのあたりは想定内。やはり、“引き”の感触が釣り人を喜ばせるのである。

 浅川さんは淡々と上流を目指し、オイラは渋々と小物しか出ないテンカラを振り続ける。


落ちろ! ツマんねぇなぁ・・・


この日、見つけたベニハナイグチ
家に持って帰ったが、流れてしまった(反省)


キノコは全体的にチョット早かったようだ。


何だか分からなかったキノコ。楽しみはまた来年。

   






テンカラの境地に至ったのではと錯覚に陥った写真集(笑)

結局、みんな尺モノをかけて、この日は納竿となった。
顔は満足を通り越して、もうイイだろ!になっている。

昼飯に冷麦を啜っていたその時だった。
快晴の上流部から、一瞬肌寒い風が過ぎった気がした。
みっちゃんと浅川さんはどの道、今日帰るという。
とすれば、今日の泊まりはオイラ1人か・・・
1人渓泊まりの楽しさと寂しさが交錯する。
ましてや、事故にでも遭おうものなら・・・

結果、一緒に山を下りた。
車止めに着く頃い雨が降り出した。
帰路、ドシャ降りだった。
帰って正解だったのだった。

雨は雨で、楽しかったかもしれない。
でも、つくづく思い出した言葉があった。
「仲間なんだから・・・」

今回果たせなかった思いを果たしに、また来年来よう。
そう言うスパンで山渓のことを考えられた、2006年オサカナ目当ての最後の渓だった。

みっちゃんの釣行記
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