“ガブリン”な2日間・・・

【年月日】2003.7.19〜20&21
【気 温】未計測
【水 温】未計測
【天 候】曇一時豪雨のち晴れ

写真:宇宙鉄人キョーダイン

 “ガブリン”ってナンダ?!と思われるかもしれませんが、 同世代の方なら分かるはず。そう!昔のアニメキャラの1つです。
スカイゼルグランゼル
が登場して悪い奴らをやっつける石森章太郎氏原作のアニメ :キョーダインに出てくる 手首オバケガブリンなのである。

で、なんで“ガブリン”なのか!
オイラがそういう風になってしまったから!なのである。


・・・・・・詳細は後述・・・・・・

 今回の渓泊まりは初の2泊3日!
しかも前回の渓泊まりは5月下旬なので、およそ2ヶ月間も 渓切れ状態であり、禁断症状が出かけている頃、 頻繁に皆さんと連絡することで何とか爆発を防いでいたのである。

 そんな時・・・週末に2泊3日の渓泊まりに行くその週の水曜日のことだった。

 『腎盂腎炎の可能性が高いですねぇ』
と言われた
「ジンウジンエン??」と訳が分からなかった。
相当な熱が続いた。
が、抵抗力の弱っているからだにウィルスが侵入して感染症を引き起こしたとのことだったので、 そのウィルスを徹底的にやっつけるべく、水曜、木曜、金曜と3日連続で点滴を打ったのである。

写真:ガブリン−1(現地バージョン)

 そんなこんなではあったが、何とか渓泊まりにこぎ着けることが出来た。
金曜日の夜の集合では東京組が遅れ、先に言っていると地元&神戸組が車止めに行ったはいいが、 先行者あり!
聞けば、オイラたちの入渓予定地点よりも下流部に入るというので一安心。
一安心と共にプルタブを空け、久々の渓泊まり前車止め宴会にカンパイする。

 深夜に到着して仮眠した東京組と朝からせっせと林道を歩く。
梅雨明けが遅れ、タダでさえ雨の多い渓の水はさらに水量を増しているような音である。
ともあれ、2泊3日とあって、オイラの荷物はいつもよりも重い。心なし足元がおぼつかない。
林道→山道とあとから来るはずのバカなが隊 のために所要時間と挑発的文章を書いたメモをマーキングして河床に降りる。
慣れた渓、いつもよりも重い荷物、目に入るテン場・・・
気の緩み以外何ものでもない。湿って苔がのった岩に右足を載せた瞬間、体がひっくり返り、 支えようと思った右手が地面についた瞬間、イヤァな感じ・・・・・・(-_-;)
見ると、右手の掌がパックリと開いている。
即座に渓水で洗い流し、横にいたまっちゃんに頼んで、圧迫止血のため、タオルを受傷部に巻く。
それが写真の状態なのであるが、一瞬血の気が引いていくのが自分でもよく分かった。
 南アルプスはどこかしこと岩盤の表層が剥がれ、崩れている。
水の流れの近くの石は転がって削られて丸くなっているのであるが、 それ以外のところは鋭く尖っているものがほとんどである。
その尖ったナイフみたいなところにちょうど手を付いてしまったのである。 「昔、斧や石包丁って言って石を使ったんだよなぁ・・・」と妙なときに妙なことを思い出しながら、 オイラは“テン場の人”となったのである。

 昼飯には、これはもう渓では恒例となっている まっちゃんの腕白そうめんを食べはじめる。 すると下流部から人影?!一瞬目を疑ったが、沢屋さんたち3名だった。朝の6:30から 歩き通しらしい。先を急ぐらしく、オイラたちが食っているそうめんを横目に見ながら スタスタと遡っていった。
向こう側の雰囲気に「イッパイどうですか?」と切り出すタイミングを忘れ、 ナンの持てなしもせずに行かせてしまったことを後から後悔した・・・

写真:遡上人

 ナベさん、まっちゃん、ヤマちゃんが釣りに出掛け、オイラは渓の流れを聞きながらボーッと していたのであるが、コレはコレでなかなかオツなものである。

 釣りに出掛けた皆さんが戻ってくると、どうもダメらしい。
テン場の前に鮎タイツが2本掛けられていた。
この人たちがいつは行ったか分からないが、ソレも手伝い、渓が荒れているらしい。
鮎タイツももって帰れないくらいたくさん釣ったのか、面倒臭いから置いていったのか、 いずれにしても源流に入る資格のない人たちである。

 釣果が芳しくないこともあり、なし崩し的に宴会モードに・・・
時計はまだPM2:00である(^_^;)
結構な傷を前にさすがにオイラは酒を断ち、水でカンパイ。
こう言うときばかりはクソ真面目に酒を断つ。でないと、帰路でみんなに迷惑が掛かる。 せっかくの2泊3日、これ以上皆さんの楽しみに水を差すのは心許ない。
幸い、傷口や掌、二の腕なんかは腫れてくることもないため、1日安静にして明日山を下りる ことにする。
まっちゃんをイジメながら酒は進み、時計の針がPM4:30を回った頃だったと思う。

「○$#△◆◎&▼□×●▲÷■」
山の上の方から人間の声らしきものが聞こえてくる。一同 「まさかバカなが隊か?!」と目を見合わせたが、 オイラたちが考えていたバカなが隊テン場到着時刻はPM6:30±30分であったので、 「まさかねぇぇぇ・・・」と笑いながら酒に戻る。
しばらくすると、
「冷えたビーッル!」
「凍ったジョッキィィィ!」
「バカヤローッ!!」
誰がどう聞いてもこうとしか聞こえないバカなが隊の声が聞こえてきた。
予想を1時間半も上回るペース=3時間で車止めからテン場までやってきたのである!
 初めての道だし、岩壁登りもあるし、2泊の荷物も重いだろうし・・・と思っていたのであるが、 とんでもないことだった!
「ビールが渓水で冷えてますよぉ〜」 みたいなメッセージを途中途中に残してきたので、その挑発がバカなが隊の脚を早めたらしい。

 さらに凄いことは、隊長は最後の斜面を踏み跡を無視して真っ直ぐ降りてくるではないか!
ザックを下ろす方が早いか、こちらが差し出す缶ビールをグビグビっとやり、 隊長は写真のように汗を流すべく遡上人となったのであった。

写真:ボヤキ対決頂上決戦

 タープの下はすでに最高級の源流酒場!
イヤされるはずの源流で潰し合いが始まる。
「私のお酒が飲めないんですか?」
「あら、もう終わりですか?」
「お酒を買えるときは全部空けてからですよ!」
などと挑発し合いながら、2泊3日曜の酒を一晩で飲み干した のである。その顛末はこうである・・・
みっちゃん:酔っぱらって夜中に大木の薪をいきなりくべる
A川氏:半袖のまま横になり朝までぐっすり・・・
尺也氏:飲み過ぎて夜半に空ゲロ
ナベさん:出発するまで飲んでました
まっちゃん:挑戦は全部受けたようですが・・・
ヤマちゃん:ドブガメ!酔っても冷静にカレー作ったし・・・
 こうして渓の夜は更けていったのでありますが、オイラは切った手を常に心臓より上にして 寝ていたのでありました。右手が使えないと言うのは、特にキジ撃ちとのきにその不便さを 痛感いたしました。
 魚の出も渋く、天気も怪しい、オイラの怪我で2泊3日の予定を1泊2日で切り上げ、 夜は場所を変えて飲み直し!が決定し、荷物をまとめる。
今年の2月以来デポしてあった南部鉄製田舎鍋5s相当 も担いでもらい、オイラの荷物も分けて担いでもらい車止めを目指す。
途中、バケツをひっくり返したような雨が降るが、疲れた体を冷やすにはちょうどイイなぁ! くらいに思っていないとどうしようもないので、無言のままやり過ごす。  そそくさと着替えを済ませ、街場へと向かう。

写真:ガブリン−2(オペ後バージョン)

 他のみんなは 岡むらに向かったのであるが、 オイラはそれでも傷口を縫合しないとマズイので市立病院経由である。
ナベさんが付き合ってくれた。本当に優しい男なのである。
 時間外受付には近所のオジサン、同級生のお母さんなどの知り合いが・・・
圧巻は受付員が昔バイトをしていた店の店長だったと言うことだ!こんな形では会いたくなかったが(-_-;)

 尺也さんのお陰もあってスムーズに縫合をしてもらう。
「お願いだから麻酔を打ってやって下さい」というお願いを看護士さんは快く聞いてくれた。
「傷は昨日で、渓の水できれいに洗って圧迫しました」と経緯を説明したら、 「山の水でぇぇ?」と目を丸くして驚いていた。「キレイかもしれないけど水道水じゃないので、 チャンと消毒しますね」と優しく言われると、
「ハイもうどうでもいいケンネ、明日の朝まででも消毒して下さい」などと思ってしまう。 処置に当たってくれたドクター、看護士は全て女性なのである!!
30分ほどで処置が終わり、ナベさんと岡むらに向かう。

 「縫い合わせたからもう大丈夫でしょ!」と言うわけで生ビールを煽る。
岡むらにはバカなが隊師匠:Y田氏も加わり凄まじいまでの飲み会となる。
奥さんの誕生日のお祝いに帰るはずの彼も「明日の朝早く帰る!俺の車は故障したんだ!」と 同席した全員を納得させつつ、おかわりの盃を煽る。
多分その酒宴の模様はバカなが隊HPに詳しくアップされると思う・・・

 遠征組はオイラの家で飲み直し、雑魚寝をして朝を迎える。
奥さんの誕生祝いの東京の彼は有言実行早朝帰っていった。先ずは一安心。
神戸の彼は瀧下でラーメン(昔ながらの醤油)を 食べて、電車の人となった。瀧下のラーメンを楽しんで頂ければ、いわゆる 藤枝フルコースである。

 そう言うわけで初の2泊3日渓泊まりは幻に終わったが、酒の量だけは3泊4日であった。
次回の渓歩きからは必ず軍手をしよう!


新調したモスキーとネットを張らなかったばっかりに
ヒルの旦那に軽く挨拶をされたまっちゃん
ビー玉大の旦那を見たい方はまっちゃんにタッチ

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バカなが隊の記事はこちら   まっちゃん(渓道楽)の記事はこちら(編集中)


ヤマトの独り言
飲み過ぎの戒めです!

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