島国日本の島国の渓

【年月日】2002年4月6日〜7日
【気 温】14.0℃前後
【水 温】7.5(両日かつ終日)
【天 候】小雨混じりのくもり

<写真:見えてきた見えてきた>

 『ちょっと、サドへ行ってくるわ』
 女房は何を言われたのか分からない・・・という表情でオイラの顔を見ていた。
ともあれ、土曜日に行われる結婚式のついでに一泊して釣りでもしてこよう!ということになり、 気の合う釣り仲間が全国から集まることとなった。

<写真:残雪残る渓>

 距離にして約500`、時間にして約6時間+フェリー2時間30分で 島国日本の島国に到着した。
今回集まったのは、総勢6名。
本当にいつも我々の面倒をよく見てくれるクールな釣り師 KJさん
この地で素晴らしいゲストとオイラを引き合わせてくれた 3Bさん
ファミリーカーを提供していただいた URWTさん
歯を合わせて口を開け「何で?」を連発して逆ギレする Mチャン
前回釣行でブドウムシ化した屈辱を晴らすべく2002解禁釣行に臨む MLMさん
そしてオイラの総勢6名である。
 サドの渓流は右を見れば海、左を見れば山塊という 具合になっていて、どうも感覚的にピンと来ない。日本海の荒波打ち寄せる岩肌の裏側に 美しいイワナが棲んでいるのである。どうも不思議の国にでも来たような気になる。

<写真:初めて拝むサドのイワナ(ニッコウ系)>

 イワナを釣るという欲望はことごとく 満たしてくれるのがこのサドの渓である。渓の上部のほとんどが落葉樹が覆っており、 エサとなるムシも多いのだろう!4月上旬だというのにマルマルと太った魚体で、 サビも消えている。
 どの渓に入っても両岸には蕗の薹が所狭しと咲いており、 ちょっと時期は過ぎているものの、春の香を頂くために数本を摘んでいく。
ほとんどのポイントでイワナ(ヤマメ)の反応があるが、結構攻められているせいか、 飲み込みが浅く、針掛かりが良くない(って、オイラの腕のせいである!!)
 それもそのはずで、静岡くんだりから車を走らせるオイラもオイラだが、 サドには北陸のみならず、関東圏のナンバーも結構入っており、プレッシャーの高さを 伺わせるには十分であった。

<写真:何だか色っぽいのである>

 初日の釣りを終え、3Bさんの案内で、とある渓沿いに向かう。
そこには何とオイラ(のみならずMチャンもそうであったように)憧れの人、 S翁&K上さん、 宇渓会の山本さん、そして根がかりのそのさんが自分の家の居間でお茶でも飲んでるような 感じで、ニコニコしながら座っている。
 ・松の木の下に生えるのが本当の天然シイタケなんだよ!
 ・小さいヤマメはいくら食べてもいいんだよ!
 ・S畑のジッチャンもこんなに早くから釣りするから、転ぶんだよ
というK上さんのどこまでジョークか分からない会話で場が和む。
 そんな中、S畑翁の山菜料理が登場する。
アマドコロのお浸し
●味噌(K上さんのお手製である)
●蕗味噌(アマドコロにつけて食べると素晴らしく美味しい)
●ギョウジャニンニク(蕗味噌をつけて食べるとこれまた美味)
 3Bさんが持ってきてくれた福井の酒“黒龍” が素晴らしく美味しく、山菜料理が進む。
我々グループ全員が揃って、山菜料理を頂き、S畑翁の毛針を頂戴し、民宿に戻る。

<写真:お世話になった民宿“六郎”>

 民宿に着き、お風呂の前に、食事を済ませる。
オイラはこの時点でノックアウトで、そのまま布団で朝まで・・・・・・zuzuzuuzu
 民宿の上がり口には55pのヤマメの 魚拓が貼られており、いやが上にも我々の夢は高まる。
そして前夜から降っている雨も恵みとなり、今日は大物爆釣間違いなし!などと 全員が心密かに思っていたに違いない・・・  翌朝は4:00出発組とゆっくり組に分かれ、民宿で作ってもらった、オムスビを 手に、それぞれの釣りに出かける。
この日もサドは曇天で、午後になってようやく陽が射すようになる。

<写真:カタクリの大群落>

 オイラが入った渓は、最近巨大な砂防堰堤が出来たようで、その上の渓相が気になり 奥地に足を進める。
途中、カタクリの大群落がオイラたちを迎えてくれる。
 出てくるのは8寸内外のニッコウイワナ であり、結構楽しませてくれる。
水量はかなり奥地まで豊富であり、この島の豊かさを改めて感じるのである。
 昼御飯前に渓をあがり、車に戻り、集合場所へと向かう。
道々、民宿で作ってもらったオムスビを口にしながら、各々の釣果を楽しむ。
一同、集合後、漁港から車で2分〜3分の場所でイワナがあがるという話しを聞き、 改めのこの島の凄さを痛感しつつ、自らの体を癒やすために温泉に浸かる。
心も体もリフレッシュし、帰路のフェリーに乗り、 一同ビールで乾杯!
新潟港駅ビルで晩ご飯を食べ、お土産を買い込み、福引きをするも、 オイラとKJさんはティッシュをもらっただけで、他の皆さんは500円の商品券が 当たっていた・・・

<写真:帰路、島を臨む>

 今回の釣行は何がスゴイかと言えば、 佐渡島で渓流釣りをしているオイラがいるという事である!! (つまり“サド”=“佐渡島”なのである)
 そう言う状況では釣果などはどっちでもイイのである。
ましてやS畑翁やK上さんに佐渡島という滅多に行かない場所でお会いできたのである。 もう、これ以上何を望もうか・・・・・・
 帰路、長野道途中でOGチャンとHIKOさんとお会いし、S畑翁から頂いた毛針を 届けつつ、釣行話しを交え、お茶して、25:30頃、無事帰宅する。
 帰路は御殿場までKJさんに全て運転してもらってシマッタ。スミマセン・・・

 釣行と言えば、
◆渓泊まり
◆焚き火
◆渓の恵み(渓魚&山菜キノコ等の山の幸)
という山釣り単純三段活用 が出来てしまっているオイラにとって、今回の釣行は、ある意味異色の釣行であった。
心尽くしの民宿泊まり、イージーアクセスの渓・・・居間までにない経験であったが、 やっぱり行った場所が佐渡島ってのが、 それだけで十分スゴイと思うのである。

 佐渡島と言う限られたエリアに海、渓流、山塊という素晴らしい自然が残っているが、 ほとんどの渓流に砂防堰堤が 設けられているのが、何だか無意味すぎて、滑稽に近いものがあった。
行政というのは所構わず品替えず なのであるなぁ・・・などと妙な感傷に浸った釣行でもありました。


ヤマトの独り言
遠いところご苦労だったねぇ。ホントに・・・

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