2000年初ヒット

【釣行日】 1999年9月21日(火)
【河 川】 憧憬の渓
【気 温】  7.0℃(AM7:00)
【水 温】  6.0℃(AM7:00)
【同行者】 ナシ(単独釣行)


 いつもの通りレオーネをとばし、車止めにつく。 暖かいせいだろうか、夜霧がどっぷりと立ちこめ、幻想的な空間を作っていた。
そしてまたしてもいつもの通り、レオーネのリアシートを倒し、寝床を作り、 シュラフを敷き、その傍らでストーブで餃子を焼き、ビールを空け、一人で、 『前夜祭だな。乾杯!』とこぼしつつ、 ニタニタしながらビールをグビッとやる。
当たりはさすがに動物の気配も少なく、物静かであり、水平対向のアイドリングの音だけが 響いている。

 目が覚めたのは、これまた同じ午前4:00。
1時間の歩行ののち、おもむろに琥珀の竿を伸ばし、仕掛けを振る。
ドシッという感触。
まだ水温が低いせいか、心なしか弱々しいファイトである。しかし竿を伝わる重量感は 誠もってして素晴らしいものがある。
初めて水面を割ったヤツの顔は、まさしくマス顔で あった。20b下流にある落ち込みに逃げ込まれないよう竿を立て、流れに向かって泳がせる。 10分ほど経ったであろうか?ようやくフォールディングネットで掬えそうな所まで引き寄せた。
デカイ・・・
改めて目の当たりにした魚体は少しサビが入ってはいるものの、きれいなパーマークが入った アマゴであった。


 自宅では、囲炉裏で備長炭が赤オレンジの炎をくるらせていた。
1月だけあって、外に置いたままのビールはキンキンに冷えている。今日の釣行を振り返りつつ ビールを煽っているうちに、串にのったアマゴがきつね色になってきた。
『そろそろだナッ』などと呟き、 アマゴを頬張る。筆舌に尽くしがたい旨味である。当然酒も進み、傍らにあった日本酒が 5合ほどなくなっていた。午前4時からの行動であり、ちょっと疲れたので眠ってしまう・・・

『もう6時半だよ。起きなよぉ』という声で目を覚ます。
7:27藤枝発静岡行きの電車の中で、南アルプスを見ながら気がついた。
『なんだ、夢だったんだ・・・』

魚の独り言

夢うつつをヌカしとるようじゃぁ、ワシら釣れんぜよ!

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